「グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない」を読んだ感想

この本では人が幸福になるには何が必要なのか?を、長期的な研究をもとに解明しています。
もちろん人生は複雑で、これさえあれば誰でも幸せになれる、という単純な解はないのだけれど、他の要因に比べて突出して重要な要因があるといいます。
それが「良い人間関係」です。
お金、名誉、すぐれた容姿、生まれた家、国、人種、時代など、人間の幸福にかかわる要因は多くありますが、どの人生においても幸福に重要な影響をもたらすのが「良い人間関係」であり、その影響力は他の要因よりもだいぶ大きいと結論付けています。

この結論には私も同意します。
ここからは私の勝手な意見ですが、「良い人間関係」を構築するのにはどうしたらいいかと考えたとき、困難に共に立ち向かう経験ではないかと思います。
家族であれば子育てや親の介護など、仕事であれば新しい商品の開発や売上目標の達成など、共に苦労して助け合い(結果はどうあれ)困難を乗り越えようとするときに「良い人間関係」が作られるのではないかと思います。
趣味のサークルだとしても、対象の趣味をより深く理解する・上手になる・貢献する、といった難しいこと(困難)をともに歩むから絆が生まれるのではないでしょうか?

私の好きな言葉に高杉晋作の「艱難を共にすべく、富貴を共にすべからず」という名言があります。
苦労は分かち合うことができても、富や権力は分かち合うことはできない、という意味です。
逆説的になりますが、艱難こそ幸福の源であり、共に乗り越える人がいれば幸せに大きく近づくのかもしれません。
学生の頃の部活みたいに、みんなで目標に向かって死に物狂いで努力するような、そんな経験をもう一度したいなと思いました。

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